龍谷大学で政治科学(ポリサイ)を学ぶ
龍谷大学(以下本学)は人文社会系主体の大学であり、法学部では入学試験の必修として数学を課してはいません。
よって本学法学部に入学してくる学生の多くは数学に苦手意識を持っていますし、高校で数学の学習を放棄している人もいます。
しかしながら現代日本社会はグローバル化対応が必須であり、外国語の運用能力と数理的思考能力の重要性が高まっています。
浜中研究室は法学部で中東政治論を主担当とするために設置されていますが、政治科学(ポリサイ)を教育することもできます(ポリサイがどういうものかは私の論文を読んでみて下さい)。
とりあえずデータを分析できるようになるためだけなら、教養教育科目(基幹科目:社会科学系)「社会統計学のすすめ」を履修してください。
政治科学を本格的に修得するには、前提として高等学校で学ぶ数学I・A、数学II・Bレベルの知識が必要不可欠です。また大学の教養課程で学ぶレベルの数学も必要になってきます。
幸いなことに、本学では教養教育科目(自然系)を履修することにより、高校レベルから数学の勉強をやり直すことができます。
<速習コース> 数学導入科目である「確率・統計入門」を履修し、単位取得したら基本科目「数理統計学」を履修して下さい。
<完全学習コース>導入科目である「数学入門」と「確率・統計入門」を履修し、単位取得したら「数理統計学」「微分と積分」「行列と行列式」を履修して下さい。
*「微分と積分」(解析学)は高等学校の数学III・Cでその初歩が扱われています。「行列と行列式」(線形代数学)は現在、大学理工系学部初年度レベルの数学になっています。
*計量分析の入門である最小二乗法(回帰分析)を数学的に理解するには「行列の微分」の理解を必要とします。解析学と線形代数学の基礎が分からないとイメージで理解するしかなくなります。
数学系科目の体系はこのサイトに示されています。http://kyoga.fks.ryukoku.ac.jp/sugakukei2015/
学部もしくは大学院でポリサイを修得したい場合は、<速習コース>以上の学習をしてください。
<完全学習コース>を選ぶと、就職活動の際に理工系学部出身者と互角に勝負できるだけの専門性を身に付けているはずです。
<速習コース>以上の学習をしたゼミ生は、ポリサイを学ぶための特別な教育指導をします(この時点で修士課程に行くかどうかを決めて下さい)。
具体的には手始めに、今井耕介(2018)『社会科学のためのデータ分析入門』岩波書店.を教科書にした演習を行います。