- 教員氏名
- 井上 善幸(いのうえ よしゆき) 教授
真宗学(教義学) 大学では比較思想を専攻して東西思想の比較や神秘主義を学んでいました。実家が浄土真宗の寺院であること、思想そのものに興味があるため、研究を続けています。
親鸞は鎌倉時代に生きました。その思想の研究は江戸時代から盛んになり、膨大な知見が蓄積されています。それでもなお、新たな視点や切り口から見えてくる世界があります。壮大なパズルを解いていくような緻密な作業と構想力、つねに研究主体である私と、私が生きる社会が問われる点が魅力です。
特に大学教員になろうという意識はありませんでしたが、縁があって。興味があったことを続けているうちに、その魅力を伝える側にも回ることになりました。
大学時代の恩師から贈られた「研究者はいわばアーティスト。でも大学での職に就けば、プロデューサーやコーディネーターの仕事も加わる。最後までアーティストでいたいけどね。」という言葉を大切にしています。
法学はまったくの門外漢なのですが、秩序や規則、規範性を表す「法」という漢字は、仏教でも法や秩序、規範を表す「ダルマ」の漢訳語として登場します。そのような法・ダルマが意識されるとき、人は立ち止まって足下を見たり、周りを見渡したり、後ろを振り返ることができると思います。ひたすらに前進!以外の道にも出遇ってほしいと思います。