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Faculty of Law

法学部

伊藤 貴祥

伊藤 貴祥
教員氏名
伊藤 貴祥(いとう たかよし) 准教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

私の専門は韓国語音韻史です。この分野を選んだそもそものきっかけは、高校生の時に歴史言語学という言語学の分野があることを知ったことです。歴史言語学は、現在ヨーロッパやインド北部を中心に話されている様々な言語が一つの祖語から枝分かれしたものであるという前提に基づき、その変化の過程を研究する分野です。日本語に関して同じような研究がしたいと思い、日本語と韓国語を比較する勉強を始めました。結果的に日韓同祖論に関しては懐疑論者に回ってしまい、研究対象は韓国語内部の音韻の変化に変わりました。スケールは縮小したものの、様々な方言が互いに影響を及ぼしあいながら変化してきた韓国語の音韻の歴史を紐解く作業は、本質的に印欧語の研究と同じ魅力を持ったものだと考えています。

専門分野の面白さを教えてください。

韓国語音韻史の面白さは、パズルに比喩することができると思います。私は研究をする時、図書館などに残っている文献、地方で話されている方言、人間の言語の一般的な傾向などを基に、過去に存在したであろう言語や、過去に起こったであろう変化について推察を重ねていきます。その過程で人間の発声器官の構造から朝鮮時代の交易ルートに至るまで、様々な知識が必要になることもあります。努力が実り、韓国語の歴史と言うパズルの一つのピースを正しい位置に置くことに成功した時、大変な達成感を感じます。実はそれは巨大なパズルに含まれる膨大な量のピースの一つに過ぎないのですが、その一つのピースから得られる達成感は、他の体験からは得がたい貴重なものであると個人的に考えています。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

研究を続けるためには大学教員になるしかないと思ったからです。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

私のゼミのテーマは「コリア語圏地域研究」です。文化、歴史、政治、経済、社会、地理、気候など様々な視点から、コリア語の話されている地域(韓国、北朝鮮、中国東北部など)について知り、考えてみたいという学生を対象としています。授業は受講者の発表を中心に行い、発表に対する質疑応答や討論を通してコリア語圏に対する知識と理解を深め、最終的に自ら選択したテーマにそって独自の主張が行えるようになることを目標とします。

好きな〇〇

好きな本:『ソフィーの世界』、『アシモフの原子宇宙の旅』、『ゾウの時間・ネズミの時間』、『サピエンス全史』

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

食わず嫌いをせず、色々なことに挑戦してください。一度これだと思えるものを見つけたら、どっぷり漬かってみてください。周りの人の反応は気にしなくていいです。でも、かと言って何かに打ち込まなければいけないという強迫観念に駆られる必要はありません。何をすべきかではなく何をしたいのかについて、じっくり腰を据えて考えるのも一つの大事な時間の使い方だと思います。

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