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Faculty of Law

法学部

カライスコス アントニオス

カライスコス アントニオス
教員氏名
Antonios Karaiskos(カライスコス アントニオス)教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

専門分野は、民法と消費者法です。
アテネ大学法学部で法学を学んでいた時から民法を身近に感じ、とても好きで、成績もよかったです。そのため、アテネ大学大学院修士課程に進学した際にも、民法を専攻しました。また、学部生時代に、約款規制という、民法と消費者法が交錯する領域に接し、非常に興味を持ちました。修士課程修了後は早稲田大学の博士課程に進学しましたが、そこでは、不当条項規制という、同じく民法と消費者法が交錯するテーマについて博士論文を執筆しました。

専門分野の面白さを教えてください。

民法も消費者法も、私たちの日常生活にとても身近なのが魅力的だと思います。いずれも、皆さんが生涯にわたって接する様々な課題、問題や場面等に関連しています。
民法は、基本的に対等な当事者の間での取引を前提としています。これに対し、消費者法は、事業者と消費者との間に情報力および交渉力の格差があることを前提としています。そして、この前提に基づき、弱い当事者である我々消費者を守るために色々な工夫がそこではされています。民法と消費者法のこのような関係を紐解いていくのも、とても興味深いです。
なお、消費者法というと、消費者を保護するための法学の領域であるためにビジネスとは無関係だと思われることもあります。しかし、実際には、ビジネスを行う事業者が必ず守るべき法規範でもあり、将来ビジネスを行う皆さんや会社員として勤める皆さんにとっても、必須の知識となります。この点も、消費者法、そして当然ながら民法の面白さでもあると考えています。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

日本に留学した時期には、ギリシャに帰国して裁判官か外交官になりたいと思っていました。しかし、早稲田大学で博士課程1年目の時に助手に採用され、そこでの経験を通じて大学教員の途を少し意識するようになりました。過去から、教えること、そして研究をすることが大好きだったので、この途を進んで本当によかったと思っています。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

ゼミでは、民法全般について基礎知識を固め、理解を深める作業をします。受講生の数や希望等にもよりますが、基本的に、班分けをした上で、各班に順次報告をしてもらい、その後、受講生全員で質疑応答を行うことを予定しています。また、考える力と議論する力を養うために、班対抗のディベートを行うことも計画しています。さらに、学内外の民法ゼミとの交流(討論会)や、他の活動も、受講生の皆さんと相談の上実施することを考えています。
演習Ⅱでは、演習Ⅰでの活動を基盤として、判例報告やより発展的なテーマに関する報告のほか、班対抗のディベートや、交渉論に関する学習を予定しています。4回生以降は、それまでに身に着けたスキルや知識を基に、各自の希望に応じて卒業研究テーマを選択してもらい、適宜、執筆に向けた準備を行います。

好きな言葉

「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」(『星の王子さま』アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(著)、河野万里子(訳)新潮社より)

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

法学の勉強は、将来どのような途を進む場合であっても、必ず何らかの形で役に立ちます。特に、正確な文章の作成や、理論的なプレゼンテーションをする能力が高まります。今法学部生である皆さんも、これから法学部を目指している皆さんも、自信をもって歩み続けてください!

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