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Faculty of Law

法学部

中田 邦博

教員氏名
中田 邦博(なかた くにひろ) 教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

民法が専門分野です。とくに契約法を中心に研究しています。またそれとの関係で消費者法も研究をしています。いずれの研究においても比較法的な研究手法を重視しています。若い頃にはドイツ法の勉強のためにドイツに留学していました。選んだきっかけは自然にという感じなのですが、司法試験の勉強をするには民法の勉強をすることが必要だったこと(ともかく民法をしっかり勉強しておかないと他の法律も理解できないと考えた)から、民法のゼミに入り、そこで民法への理論的な関心を持ったことかもしれません。

専門分野の面白さを教えてください。

民法は、私たちの日常生活に密接に関係しており、その法的思考が実践的であること(何かの役に立つこと)が指摘できます(共編『18歳からはじめる民法(第4版)』法律文化社、2019年)。また法学の重要な分野であることから研究者の数も多く多様な研究があり、理論的な興味・関心を深めることができるのは魅力です。私の研究のもう一つの関心は消費者法にあります(共編『基本講義消費者法(第3版)』日本評論社、2018年)。消費者法は民法とも関連する法領域ですが、とくに社会的な問題を解決するための実践的な活動と結びついているところに特徴があります。消費者法は社会問題の推移に対応して変化しており、新たな法形成を考察することができる点が面白いと思います(消費者庁や消費者委員会のホームページを参照)。さらに、ヨーロッパ私法との比較法研究にも取り組んでいますが、各国の研究者と交流し、さまざまな社会の在り方を比較することができます。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

学生時代は、実務法曹になることを考えて法律の勉強していたのですが、それだけでは満足できなくなったこと、それと同時に、理論的な研究をしてみたいという気持ちが強くなったことがきっかけです。日本法だけ見ていては、限界があることにも気がつきました。また、学生を教えるという教育にも興味がありました。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

ゼミでは学生の自主性を重視しています。自主的な勉強をするにはゼミの仲間との絆が必要です。そうした環境を作るようにしています。こうしたことから、ゼミでは、一定の枠はありますが、自由に勉強することができると思います。動機は何でもよいのですが、自分が関心を持つテーマを見つけてほしいと思います。学生同士の勉強活動を促進するため、ゼミでの交流や学習活動として、お茶会や飲み会、スポーツ(テニスなど)、ゼミ対抗討論会(インターカレッジ民法討論会)などもあります。

好きな〇〇

ドイツ語会話、原書で推理小説を読むこと、アメリカのテレビドラマの鑑賞 

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

なぜ法学部で学ぼうとするのか、そのことの意味を考えてほしいと思います。私が強調したいのは、法学部での学びを通じて、現代社会の仕組みを理解することができることです。法律や政治は社会の根幹部分に大きな影響を及ぼすものです。たとえば、平和で健全な社会を構築するには法秩序が不可欠です。法秩序はますます重要なものとなります。こうした法秩序は所与のもののように思えるかもしれませんが、社会の構成員の不断の努力によって支えられているものです。法学という学問はこうした側面を扱うものであり、実践的な意義を有しています。また、法律の言葉を理解するのは言葉についての感性が必要です(語学力)。政治学や、哲学、経済学、社会学さまざまな学問分野とも関連します。法学部で学ぶことで得られることは皆さんのこれからの人生にとってとても大切なものになると信じています。

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