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Faculty of Law

法学部

斎藤 司

斎藤 司
教員氏名
斎藤 司(さいとう つかさ) 教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

専門分野は刑事訴訟法です。大学生活当初に受講した「司法入門」で刑事裁判についていろいろな観点から考える面白さを感じ、もともと犯罪や裁判に関心があったことから刑事訴訟法ゼミを選択しました(ゼミ担当の先生は「司法入門」を担当されていた先生でした)。その後、当時の裁判所の状況を傍聴を通じて検証したり、えん罪事件の現地調査やその原因の調査などを通じて、ますます刑事訴訟法に関心をもつようになりました。ただ、当時は法解釈にはあまり関心はありませんでした・・・。

専門分野の面白さを教えてください。

刑事訴訟法の面白さの1つは、いろいろの角度からものを考えることができることにあります。それは、「真実発見」と「被疑者・被告人の権利保障」という対立する利益だけでなく、被害者の利益、社会の利益、制度の円滑な進行、関係する法曹三者の意識など様々です。刑事手続の諸原則も踏まえて、これらのことを考慮しながら様々な問題について検討することは、まさに「考える楽しさ」そのものであるように思います。もう1つは、「制度」や「人」の関係に触れることができることです。刑事手続も法制度である以上、これを運用する人がいます。そして、その結果、当初描かれていた制度像が運用により次第に変化する、場合によっては劣化・悪化することがあります。刑事手続の場合、それがえん罪という最悪の結果を生むことがあります。えん罪原因の研究は、このような「制度」や「人」に関する考察であるといえます。これは他の法領域にはない魅力ではないかと思っています。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

私自身は大学教員になろうと思ったのはかなり遅い時期でした。そもそも非常に怠惰な学生生活を送っており、将来の目標もなかなか決まらず焦っていたのを覚えています。そのような中、友人が大学院に行くことを知り、「そのような選択肢があるのか」と思いました。ちょうど、ようやく法学に興味を持ち始めた時期(3年生後期です。遅いことは言うまでもありません)でしたので、友人と勉強会をしたりして、「ともかく、あと数年、法律を勉強してみよう」と思うようになりました。その後、運よく大学院に入ることができ、いろいろな文献を読んだり報告・議論をするようになって、その面白さに惹かれ、大学教員となり刑事訴訟法を研究し続けようと決心するようになりました。その時の友人やご指導いただいた先生方には感謝しております。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

最初は、刑事訴訟法の基本的な考え方、報告の仕方、レジュメの作り方などを学んでいきます。その後は、学生のみなさんで決めながら、いろいろな活動をします。その際、教室だけでなく、外に出る活動もどんどんやります。フィールドワーク、施設見学、模擬裁判、他大学のゼミとの合同ゼミ、いろいろ考えられます。

好きな〇〇

好きなスポーツはバスケットボールとサッカーです。好きなチームは、FCバルセロナ(スペイン)とレイカーズ(LA)です。好きな動物はウサギと犬です。好きなものはお酒です。

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

法学部で学ぶことは「法律を覚える」というような無味乾燥なものではありません。「法律」さらにはその背後にある「正義」といった価値などを基礎として、いろいろな角度からものを考え、ときには現在の制度や常識さえも疑って考えるものです。ルールを覚えそれに従うだけでなく、それを疑い、さらにはルールを作る。これは法学部でしか学べないことです。そして、そのためには社会で実際に「遊ぶ」ことも重要です。そうでなければ、ルールが使われている現実や問題点など分かりようがありません。みなさん、一緒に学び、遊びましょう!

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