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Faculty of Law

法学部

若林 三奈

若林 三奈
教員氏名
若林 三奈(わかばやし みな) 教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

専門分野は民法、損害賠償法です。学部時代は、政策科学(政治過程論)の先生が大型コンピュータルームにて実施する「法意識・政治意識調査実習ゼミ」という異色のゼミにいました。就職活動を進める中で大学院進学を決め、修士論文を書くのであれば、学部のゼミ選択のとき第1希望であった先生のもとで(当時、先生が在外研究のためゼミ不開講)、民事被害者の救済法理をドイツ法との関係で研究したいと思い、民法を選択しました。

専門分野の面白さを教えてください。

日常生活のなかで生じる対立する両者(原告・被告)の主張について、法的な観点から公正な着地点を見つけるところです。損害賠償の分野では、金銭賠償という手法で、法益(権利・利益)を侵害された被害者の公正な救済を考えます。被害者の損害が過小評価される傾向にあるため、どのようにすれば、社会的にも、裁判所にも理解を得られるか、それが課題です。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

大学院進学時、周囲に女性の法学教員はおらず、大学教員になろうなどと思ったことはありません。修士号をとった後は民間のシンクタンクに就職し、そこで研究員になるのが目標でした。修士論文を書き終えた後、助手採用の話しもあり、経済的にも研究を継続する目処がたったので、論文の公表に向けて博士後期課程に進学しました。その後、生業を得るために、大学のポストに応募したのがきっかけです。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

原則として、ゼミ活動は、ゼミ生の自主性・自由に委ねています。それぞれがゼミ活動を通して自己実現を図ります。ゼミの時間では、社会に出て、問題にぶつかったときに、解決の糸口を見つける力、それに立ち向かう精神力(気概)を養います。現実の民事紛争を素材に、どのような問題で対立が生じ、当事者はどのような主張をしたのか、これに対し、裁判所はどのように判断したのかを調べ、理解した上で、その判断の将来性を検討します。大学にある豊富な文献とデータベースを使って、みんなで議論し、知力・思考力、根性(=納得いく結論が出るまで諦めずに考え抜く力)を鍛えます。他大学のゼミとも交流します。

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

高校生の時、将来、法曹になるつもりも、公務員になるつもりもありませんでした。ただ、生涯、いわゆるフルタイムで働く意欲だけはありました。「法学部卒はつぶしがきく」(=どんな職種・業種でも需要がある、食いっぱぐれることはない、と解釈)というのをしばしば耳にし、「法治国家にあって、法律(=社会のルール)を知っていて損はなし」ということで、法学部に進みました。様々な社会問題を通して、法的なモノの見方や考え方が身につくこと、そういうモノの見方をできる仲間ができること、これが一生の宝になります。

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