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Faculty of Law

法学部

相澤 育郎

相澤 育郎
教員氏名
相澤 育郎(あいざわ いくお) 准教授

ご自身の専門分野と、その分野を選んだきっかけを教えてください。

専門分野は刑事政策・犯罪学です。この分野を選んだきっかけは、龍谷大学の学部3年生の頃に履修した「犯罪学」の授業でした。それまで当たり前だと思っていた犯罪の「増加」や「凶悪化」が根拠のないものであることを知り、衝撃を受けました。また「刑事政策」や矯正・保護課程の開講科目を受講したことで、この分野にますます関心を持つようになりました。

専門分野の面白さを教えてください。

現在、私は刑事政策・犯罪学の中でも犯罪者処遇に関わる領域を中心に研究しています。例えば、懲役刑(2025年6月からは拘禁刑)に服している人たちは、日課として「作業」をしなければなりませんが、その報酬は1時間あたり約8〜50円です。一見すると一般社会と変わらない労働をしているのに、なぜこんなにも低い対価しか与えられないのでしょうか(ちなみに、作業が義務ではない禁錮刑でも報酬は同じです)。また受刑者が入浴することができるのは週に2〜3回程度であり、施設の冷暖房は必ずしも十分ではありません。実際2023年に、ある刑務所に収容されている60代の労役場留置者が「凍死」で亡くなるという事案が発生しています。なぜ、こうした一般社会とは異なる取り扱いがゆるされているのでしょうか。犯罪者は「悪いことをしたのだから当然」なのでしょうか。刑事政策・犯罪学は、こうした当たり前と考えられていることをあらためて問い直します。そこにこの分野の面白さがあると思っています。

大学教員になろうと思ったきっかけを教えてください。

刑事政策・犯罪学に関心を持ち、大学院に入りましたが、必ずしも初めから大学教員になろうと思っていたわけではありません。しかし、大学院を出て、博士学位を取得したあたりから、研究者として仕事をしたいという気持ちが強くなりました。とはいえ、そもそも日本の大学では刑事政策・犯罪学のポストは少なく、就職はとても厳しい状況でした。そんな中、同じような境遇にある若手研究者たちとEarly Career Criminology Research Network of Japanというネットワークを立ち上げたりもしました。今こうして研究者を続けられているのは、私自身の努力というより、広い意味で恵まれていたと言うほかないと思います。

先生のゼミに入ったらどのような活動を行うことができますか。

私のゼミでは、犯罪学・刑事政策のほか、少年法に関するテーマも取り扱います。ゼミ活動の中核は、関連する文献を渉猟し、読み込み、検討したうえで報告することです。また座学だけではなく、刑務所や少年院などの矯正施設への参観や、刑務官、保護観察官といった矯正保護の実務家への聞き取りも行います。こうしたゼミでの活動は、週一回90分の授業時間だけでは完結しないことがほとんどです。したがって、そうした授業外での活動に積極的に取り組む意欲を持っていることが、私のゼミに入る条件になります。なお、それ以外の活動(ゼミ合宿や飲み会等)は、ゼミ生同士で相談して自由にやってもらってかまいません。

好きな〇〇

・言葉
「努力は運を支配する」。恩師の言葉です。「努力」の言葉を額面通り捉えることが難しくなっている昨今ですが、私はこれを「研究に対して常に真摯でありなさい」というメッセージとして受け取っています。

・動物
猫です。自宅で2匹、実家でも1匹飼っています。

法学部の学生や、これから法学部を目指す人にメッセージをお願いします。

法は、日々の買い物から国家間の紛争まで、私たちの生活の隅々にまで関わっています。そして、法を探求する法学は、それだけ懐の深い学問であると言うことができます。ただし、法学には、一つの共通するモチーフがあります。それは「正義」という観念です(司法という用語はJusticeの訳語です)。もし、今の社会の中で「これはおかしい」、つまり「正義にかなっていない」と感じることがあるのであれば、その人は法学に向いているかもしれません。

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